現在のキリスト教世界とはどんなものでしょう(1)

「奥義としての王国―その③:御国の特徴」

マタイ1324~43

~マタイ福音書連続講解説教33

 {メッセージの抜粋}

 

 

マタイ福音書13章では、「奥義としての王国」時代について解説していると解きました。

それは「キリスト教界」であり、今現在の様相を預言したものとなっています。

現在とはどういう時代か、これを解くカギが本章にあるのです。

本章(聖書のどの場所もそうなのですが)を正しく解釈しない限りは、羅針盤を失った大航海時代の帆船のようです。

己の立ち軸を知らないまま、どこを目標に進めば良いかも分からないままに、

時代の荒波に翻弄されるより他ありません。

 

この時代の特徴を教えるために、主は8つのたとえ話を話されました。

 

たとえ話を用いられた理由は、

①一般群衆から真理を隠すため

②弟子たちに奥義を平易に理解させるため

③イザヤ書預言の成就のため

でした。

 

今回は、最初の4つのたとえ話から今日の宗教界の特徴を学んで見ましょう。

 

Ⅰ 種の成長 マルコ42629

 

26 また言われた。「神の国は、人が地に種を蒔くようなもので、

 27 夜は寝て、朝は起き、そうこうしているうちに、種は芽を出して育ちます。

どのようにしてか、人は知りません。

 28 地は人手によらず実をならせるもので、初めに苗、次に穂、

次に穂の中に実が入ります。

 29 実が熟すると、人はすぐにかまを入れます。収穫の時が来たからです。」

 (マルコ 4:26-29)

 

 ここで教えられることは、種(福音の言葉)自体に命が内蔵されていて、

人の行為や努力が、発芽させ、穂や実をつけるものではないということです。

種によって始まったキリスト教界は、やがて「収穫」のときを迎えます。

これが千年王国であり、御使いによって信者は「かまを入れる」ように集められて、用意された御国(千年王国)を相続するのです。

 

Ⅱ 毒麦のたとえ マタイ132430

 

24 イエスは、また別のたとえを彼らに示して言われた。 「天の御国は、こういう人にたとえることができます。ある人が自分の畑に良い種を蒔いた。

 25 ところが、人々の眠っている間に、彼の敵が来て麦の中に毒麦を蒔いて行った。

 26 麦が芽ばえ、やがて実ったとき、毒麦も現れた。

 27 それで、その家の主人のしもべたちが来て言った。 『ご主人。畑には良い麦を蒔かれたのではありませんか。どうして毒麦が出たのでしょう。』

 28 主人は言った。『敵のやったことです。』すると、しもべたちは言った。『では、私たちが行ってそれを抜き集めましょうか。』

 29 だが、主人は言った。『いやいや。毒麦を抜き集めるうちに、麦もいっしょに抜き取るかもしれない。

 30 だから、収穫まで、両方とも育つままにしておきなさい。収穫の時期になったら、私は刈る人たちに、まず、毒麦を集め、焼くために束にしなさい。麦のほうは、集めて私の倉に納めなさい、と言いましょう。』」 (マタイ 13:24-30)

 

 このたとえは、主ご自身が解説をされています。 36~42節

  • 弟子たちにだけ解き明しがゆるされる

  • 群集からは真理が隠される

  • 「赦されない罪」の結果であり

  • 預言の成就である

 

 さらに、「毒麦」をまく悪魔の暗躍があると教えます。

毒麦と麦は見かけ上は良く似ていて、識別困難なのです。

弟子たちはそれを「抜き集める」ことを申し出ますが、

主は「収穫」(世の終わり)までそのままにするように命じます。

教会の中で偽信者かどうかを見分けるもの、その人を排除するのも貴方や私の仕事ではありません。

裁きは神様がされます。世の終わりには万人の目に明らかとなります。

それまでは正義感で奮い立たなくともよいのです。

人は過ちを犯しやすいものであるのを自覚しましょう。

 

Ⅲ からし種 マタイ133132

 

31 イエスは、また別のたとえを彼らに示して言われた。「天の御国は、からし種のようなものです。それを取って、畑に蒔くと、

 32 どんな種よりも小さいのですが、生長すると、どの野菜よりも大きくなり、空の鳥が来て、その枝に巣を作るほどの木になります。」 (マタイ13:31-32)

 

からし種は「どんな種よりも小さい」とありますが、それは福音のはじめの段階を描写しています。

12弟子たちを見てください。

彼らのほとんどは、無学なガリラヤの漁師上がりです。

 

しかしそれが生長すると「どの野菜よりも大きくなる」とあるのは、

福音の爆発的な世界への拡大を預言しているものです。

やがてローマ帝国での公認を受け、そして国教とされます。

キリスト教が西洋社会を覆うようになるのです。

 

しかし、そこには「鳥が枝に巣を作る」状態が現れます。

 

「鳥」とは、直近のたとえで引用されてあるところから悪魔でことがわかります(13:19)。

これは、広大なキリスト教世界に、異端的な要素が居座ることが示唆されたのです。

モルモン、エホバの証人、幕屋などの異端は、純粋なキリスト教徒は異なる、悪魔の影響の下にあるものです。

 

 

Ⅳ パン種 マタイ1333

 

33 イエスは、また別のたとえを話された。「天の御国は、パン種のようなものです。

女が、パン種を取って、三サトンの粉の中に入れると、全体がふくらんで来ます。」 (マタイ13:33)

 

パン種は常に聖書では偽りの教えや罪、ネガティブな意味で使われます。

すなわち、キリスト教世界に異端的な教えが内在するとの預言で、

そのわずかのパン種が全体を膨らませる(大きな影響力をもつ)のです。

 

「女」とは、偽りの宗教を意味します。

聖書ではそのように用いられています。イゼベルしかり(黙示2:20)、大淫婦(黙示17:1~8)もそうです。

 

「3サトン」とあるのは、3つの主なキリスト教世界の勢力であると考えられます。

 

すなわち、カトリック、ギリシア正教、プロテスタントとしてキリスト教世界は3区分できます。

そのそれぞれに異端的な要素(パン種)が内在していると言う、驚くべき預言です。

 

具体的にいえば

カトリックでは、聖人へのいのりや煉獄の教え。

ギリシア正教では、聖画や聖像への崇拝。

プロテスタントでは、ユダヤ人を排斥する置換神学。

これらは、本来の聖書メッセージから逸脱したものです。

 

主は、当時から数千年後の今日の様相を預言し、キリスト教界の特徴を教えられました。

 それにより、私たちは今日がどういう特徴を持った時代であるのかを理解できます。